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総本家ゆどうふ奥丹清水  
 

 
<Sohonke-yudouhu-okutankiyomizu>
推薦理由(抜粋

 創業寛永12年(1635)の精進料理店である。座敷客間から見える庭は,小川が流れ,桜や紅葉など四季を感じることができ,600坪という広さもあって通りからは想像できないような空間が広がっている
認定理由
 奥丹清水は,醤油醸造で財を成した石橋氏別邸を引き継ぎ,総本家ゆどうふ奥丹の清水店として,昭和50年代にこの地に開業された。産寧坂に面し高低差に富んだ敷地には,大正2年建築の座敷棟を中心に,大正~昭和初期の建築と推定される離れ棟,小間棟,洋館棟が配されている。座敷棟は,木造2階建て入母屋造銅板葺の数寄屋風の建物,洋館棟は木造平屋建て切妻造洋瓦葺で,スペイン瓦風の洋瓦やタイル張りの外壁など,内外観ともにスパニッシュなどを取り入れた質の高い洋風意匠となっている。また,開業時に作庭され,「錦翠の庭」と名付けられた広大な庭は,傾斜を活かし,石橋を渡した池や燈籠,楓を中心とした広葉樹を配する池泉回遊式となっている。大正から昭和初期に南禅寺界隈から東山一帯に展開された別邸の遺構として貴重であり,高塀と塀越しに見える樹木や建物は,産寧坂の歴史的景観の形成に重要な役割を果たしている。  
   


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